
このブログでも何度か取り上げている嶋村吉洋さんは、不動産投資家、個人投資家、映画プロデューサーなど、多方面で活躍している経営者です。
自身のブログでは、それらの結果につながった理由は「コミュニティづくり」にあると語っています。
どんな仕事も、人とのつながりやコミュニティが土台となる。そんな考えのもとで活動を続け、少しずつ人脈と信頼を広げていったことが、株式会社サイバーエージェントや阪急阪神ホールディングス株式会社の大株主となるまでの実績につながったのだといいます。
私自身はSEを生業としていますが、どちらかと言えばシステムそのものよりも、「人」を相手に仕事をすることを意識しています。
どんなに優れたシステムを作っても、その先にいる「人」にとって使いやすく、理解しやすいものでなければ、本当の意味で役割を果たしているとは言えません。
とはいえ、私自身はコミュニケーション、引いては人に言葉で伝えることが得意なタイプではありません。
若手の頃、上司から
「もう少し語彙を増やしたらどうだ?」
と言われたことがあります(笑)。
今思えば、伝えたいことはあるのに、それを適切な言葉にできなかった場面が多かったように思います。
そんな私のような悩みを抱える人にぴったりの一冊を、嶋村さんのお勧めの本の中から見つけました。
山口謠司著『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』です。
語彙力とは「知っている言葉の数」ではない

本書では、語彙力とは単純に知っている単語の多さではなく、「相手や場面に応じて適切な言葉を選び、伝える力」であると説明されています。
仕事では、同じ内容でも言い方ひとつで相手の受け取り方は大きく変わります。
上司への報告、取引先との商談、部下への指導など、立場や状況によって求められる表現は異なります。
語彙力が身に付くことで、自分の考えを正確に伝えられるだけでなく、相手への配慮も自然とできるようになります。
また、相手の言葉を正しく理解する力も語彙力の一部です。言葉の意味を深く理解することで、コミュニケーションのすれ違いを減らし、人間関係を円滑にする土台になることが本書では紹介されています。
語彙力は社会人になってからでも鍛えられる
本書で印象的だったのは、「語彙力は才能ではなく習慣によって伸ばせる」という点です。
読書や新聞を読むだけでなく、気になった言葉を調べる、会話の中で新しい表現を使ってみる、相手が使った印象的な言葉を自分の引き出しに加えるなど、小さな積み重ねが語彙力を育てます。
さらに、難しい言葉を覚えることが目的ではなく、「相手が理解しやすい言葉を選ぶ」ことが重要だと説かれています。
専門用語ばかりを並べるのではなく、誰にでも伝わる表現へ言い換える力こそ、社会人として価値のある語彙力だという考え方には大きく共感しました。
毎日の少しの意識で、コミュニケーションの質は大きく変わっていくことを教えてくれる内容です。
人とのつながりを広げるための「言葉の力」
仕事で成果を出すためには、知識や技術だけではなく、人との信頼関係が欠かせません。その信頼関係を築くために必要なのが、相手を理解し、自分の考えを誠実に伝える言葉です。
私自身、SEとして仕事をしている中で、システムの品質以上に「説明が分かりやすかった」「相談しやすかった」と評価される場面があります。それは技術力だけではなく、言葉の選び方が大きく影響しているのだと感じています。
本書は、語彙力を単なる国語力ではなく、「仕事で信頼を築くためのスキル」として捉え直させてくれる一冊です。人とのコミュニケーションに悩んでいる人や、仕事でより良い人間関係を築きたいと考えている人にとって、多くの気づきを与えてくれるでしょう。
まとめ

仕事をする上で、語彙力は大きな武器になります。
相手にとって伝わりやすい言葉で伝える、言い方を変える、そして相手の言葉を正確に理解する。語彙力は大人になってからでも十分に伸ばすことができます。
『語彙力がないまま社会人になってしまった人へ』は、その第一歩となる一冊です。
嶋村吉洋さんが大切にしている「コミュニティづくり」も、人との信頼関係があってこそ成り立つものです。その信頼関係を築くための土台となる力の一つが、語彙力なのだと感じました。
私もこの本をきっかけに「語彙力」を磨き、人とのつながりを広げながら、自分自身の仕事の可能性もさらに広げていきたいと思います。