
いまや国内有数の衣料品ブランドへと成長したユニクロ。
その影響力は、日経平均株価すら動かすといわれています。
そんなユニクロの成長の秘密を語っているのが、本日ご紹介する宇佐美潤祐氏の著書『ユニクロの仕組み化』です。
意外なことに、ユニクロが成長した原動力は、創業者である柳井正氏のカリスマ性だけではなく、「仕組み化」にあると本書では語られています。
では、いかにしてユニクロは仕組み化によって、売上収益3兆円に迫るほどの巨大な事業へと成長したのでしょうか。
今回は『ユニクロの仕組み化』から、その秘密を紐解いていきたいと思います。
宇佐美潤祐氏が語るユニクロの仕組み化

著者の宇佐美潤祐氏は、ボストン コンサルティング グループなどを経て、2012年から2016年までファーストリテイリングの経営者育成機関「FRMIC」の担当役員を務めた人物です。
現在はUNLOCK POTENTIALの代表取締役CEOとして、人材・組織変革などに携わっています。
そんな宇佐美潤祐氏が語る、ユニクロの「仕組み化」の考え方についてご紹介します。
組織の成長=メンバーの変革
企業が成長するためには、新しい戦略や制度を導入するだけでは十分ではありません。
そこで働く一人ひとりが考え方や行動を変え、それが組織全体に広がることで、初めて企業そのものが変わっていきます。
つまり組織の成長とは、そこで働くメンバー一人ひとりの変革が積み重なったもの。
ユニクロでは、会社を変えるためには制度だけでなく、「人が変わるためには何が必要なのか」を考えることが重要だと捉えています。
一部ではなく、大勢を変える「仕組み化」の力
一人の優秀なリーダーが直接指導できる人数には限界があります。
企業が大きくなり、数百人、数千人という組織になれば、個人の能力だけで全員の行動を変えることは困難です。
そこで必要になるのが「仕組み」です。
仕事の進め方や判断基準を仕組みとして共有することで、多くの社員が同じ方向を向いて行動できるようになります。
企業の成長を一部の優秀な人材だけに頼らず、組織全体に広げていくために、仕組み化が必要なのです。
ユニクロは仕組み化で数万人を変える
ユニクロは世界各地に店舗を展開し、多くの従業員が働く巨大な組織です。
それだけの人数に共通した考え方や仕事の進め方を浸透させるには、個人への指導だけでは限界があります。
そこでユニクロが重視してきたのが「仕組み化」です。
仕事の基準や考え方を明確にし、組織全体で共有することで、一人ひとりの行動を変えていきます。
数万人という規模でありながら、同じ方向を向いて仕事ができる組織をつくることが、ユニクロの成長を支える力となっています。
リーダーの仕事は「ビジョン」と「仕組み」をつくること

本書では、リーダーの仕事とは「ビジョン」と「仕組み」をつくることだと語られています。
しかも、その比重は「ビジョンが1、仕組みが9」だといいます。
ここからも、ユニクロがいかに仕組みづくりに重きを置いているかがわかります。
同時に、この仕組みこそが売上収益3兆円に迫るユニクロ事業の成長を支える原動力のひとつであることが見えてきます。
仕組み化と聞くと、どこかマニュアル的で冷たい印象を受ける人もいるかもしれません。
しかし、仕組みに沿って動くからこそ、一人ひとりが迷わず行動でき、それぞれの力を伸ばし、発揮するための土壌ができるのではないでしょうか。
私自身も仕事のなかで仕組み化を意識し、自分だけができる仕事を増やすのではなく、周囲の人も同じように成果を出せる仕事の進め方を考え、成長につなげていきたいと思います。