こんにちは!
いまや、生活に欠かせないものとなったインターネット。
そのなかでも代表的な検索エンジンといえば Google ですね。
ドキュメントやスライド、スプレットシートなどのプロダクト、Youtubeによる動画提供サービス、そして収益の大半を占めると言われるGoogle 広告。
Googleの設立は1998年とまだ四半世紀も経過していない企業になります。
インターネットの発達はこの30年程度のこととはいえ、設立から20年程度で世界有数の企業にのし上がった例は多くはありません。
今回ご紹介するエリック・シュミット 著「How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス)」には設立からGoogleがいかに成長してきたか、その裏にはどのようなエピソードがあったかが記されています。
今回は、Google がいかに世界的企業に成長したかを「How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス)」にてご紹介します。
Googleはいかに成長したか
会社の経営というと、目標を立てることや指針を示し、限られた予算で物事を遂行するということをイメージするでしょう。
しかし、Googleではとういった従来の経営思想とは程遠い思想から経営されていました。
「担当チームが計画を前倒しで達成したなんて例を聞いたことがあるかい?
~中略~
じゃあ、計画なんて何のためにあるんだい?ぼくらの手足をしばるだけじゃないか」
(How Google Works P22,ラリー・ペイジ)
Googleの経営ではエンジニアの自由と権限に重きを置かれます。
それは、エンジニアによってうみ出されるプロダクトが結果的に多くのお客様の役に立つという理念が根本にあるからです。
理念を実現し形にするには常に困難が付きまといます。
では、なぜGoogleは理念を実現し成長してきたのか。
「How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス)」の内容を少しだけご紹介します。
エンジニアの声、現場の声を聴く
Googleは1998年、ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンにより創設されました。
Googleの前身はこの2名が大学の博士課程で行っていた研究プロジェクトがもとになっていると言われています。
創業の数年前までは学生だった2人には会社経営の経験やノウハウなどはありません。
しかし、それをむしろ強みであると彼らはとらえていました。
最高の検索エンジンをつくること、それはお客様ファーストの思想であること、お金はそれらを実現すればついてくる、2人の思想は非常にシンプルなものです。
だからこそ、Googleはエンジニアの登用に重きを置きます。
いまでもGoogleの社員は大半がエンジニアです。
エンジニアに自由と大きな権限を与え、のびのびと広い着想から最高の開発を進める。
創業当時からGoogleはそのサービスの高さから急激な成長を遂げました。
Google にとっての計画
2003年、多くの企業がそうであるように創業から5年を経過したGoogleも他社との競争の波にさらされます。
ライバルのひとつであるマイクロソフトはGoogleとの競争に際し110億ドルもの資金を投入したと言われています。
それでもGoogleは荒波を乗り越えて、正解最高の検索エンジンの地位を確固たるものにしました。
このとき、Google ではある経営計画が作られていました。
そしてその計画は当時をして「まったく事業計画らしくない」ものだったといいます。
理由は経営計画は現場のエンジニアたちが描いていくものであり、経営の立場から固定化するものではないから、というものです。
お客様の視点にたち、エンジニアとして最高のサービスを提供する。
当時のGoogleが掲げた計画とはその一点につきました。
園児に聞けの精神
なぜ、当時のGoogleは計画指針をえがくことに消極的だったのでしょうか。
ひとつはすでに示したとおり、計画とは柔軟性をしばる要因にしかならないと判断したことにあります。
これは計画が無意味だということではありません。
Google設立の当時、まだインターネットの普及は過渡期であり、どのようなサービスが求められるか、
また未来がどの様になるかは何人にも予想がつかない世界でした。
今日では当然となったリモートによる仕事、アマチュアによる動画の共有、画面を通した会議ツールの普及など予想できた人は多くはないでしょう。
だからこそGoogleが大切に下は、最高のプロダクトを開発するエンジニアであり、彼らに対しての自由と権限でした。
最高のエンジニアが、柔軟な発想から最適な商品を作り、それをお客様の視点に立ち提供する。
Googleが大切にしている「エンジニアに聞け」はこのときに培われたものです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
世界有数の企業も、多くの企業と同じように設立から手探りで経営を行ってきました。
ましてや扱う商品はこれまでほぼ未知とされたインターネットという、当時では有用性や将来は感じられながらも、未来が予測のつかない商材。
さおんななかにあって、お客様第一の視点に立ったときGoogleが決断したのは「経営計画に重きをおかない」という戦略でした。
現場のエンジニアに大きな権限を与え、予想がつかない未来だからこそいかようにも自由に描けるプロダクトして検索エンジンをつくりあげてきたのです。
いま激動の時代にあって、この文章をお読みのみなさんも自身の業界の将来を思い描くことは難しい世の中になっています。
しかし、だからこそ当時のGoogleにならい大きな発想で物事を進める力が問われているように感じます。
「How Google Works」はそのヒントになるかもしれません。