
(渡邉拓著『動画マーケティングの新常識 最強のYouTube活用術』)
YouTubeは、まさに“動画の時代”を象徴するプラットフォームです。
数分の動画を世界に向けて届けられるなんて、少し前までは考えられなかったことですよね。
でもただ発信するだけでは意味がない。
大切なのは、どうすれば人の心が動くのか、その技術を理解しているかどうかです。
ヒカキンさんのような“超大物”YouTuberは、その技術を体現している存在と言えるでしょう。動画で人を惹きつける力は、ビジネスでもプライベートでも、今の時代において本当に強力な武器になります。
そんな動画づくりの本質を学びたくて手に取った一冊が、ワクセルコラボレーターでもある渡邉拓さんの著書、『動画マーケティングの新常識 最強のYouTube活用術』です。
動画で人の価値を高める専門家・渡邉拓氏

渡邉拓さんは、単なる“動画制作のプロ”ではありません。
企業や個人のブランド価値を「映像でどう最大化するか」を追求し続けてきた専門家です。
・累計数百本以上の動画制作・チャンネル改善に携わってきた実績
・企業のプロモーション動画、YouTubeチャンネル立ち上げ
・運用代行やデータ分析まで幅広くサポート
こうした経験の根底にあるのは、視聴者の行動を変える動画設計です。
単にキレイな映像を作れるだけではありません。
「見た人がどう感じ、どう動くか」まで逆算する力を持った人。
まさに、動画で“心を動かす技術”の持ち主です。
なぜ今、YouTubeなのか?
本書でまず語られるのは、「なぜ今、動画マーケティングがこれほど重要視されるのか」という問い。
・動画はテキストより圧倒的に理解しやすい
・ユーザーは「読むより、見たい」へと行動をシフトしている
・その流れの中心こそがYouTube
スマホの普及で、移動中・スキマ時間のほとんどが“動画視聴”に置き換わってきました。
これは企業にとっても個人にとってもチャンスです。
著者が強調するのは、
「勝負を決めるのは、企業規模ではなく企画力」という点。
視聴者のニーズに合った動画であれば、大企業に勝てる。
逆に、いくら広告費をかけても「視聴者が求めていない内容」なら伸びない。
つまり、武器になるのは視聴者の視点で企画する力です。
これは動画に限らず、あらゆる仕事で通じる本質だと感じました。
視聴者の“行動”を変える動画のつくり方
では、どうすれば視聴者の視点に立った動画をつくれるのか。
著者はポイントを3つに整理しています。
①誰に向けた動画なのか
②動画を見た人にどう動いてほしいのか
③そのために何を伝えるべきか
この3つが明確になっていない動画は、どれだけ編集が上手でも成果につながりません。
さらに、著者が徹底的に重視しているのが「最初の10秒」。
ここで興味を引けなければ、視聴者は離脱してしまいます。
タイトル、冒頭のセリフ、カット割り、テンポ──すべてが最初の数秒のためにあるとさえ感じるほど。
結局、動画づくりの根底にあるのは人の心理です。
「なぜ見たくなるのか」「なぜ離脱するのか」
この本は、その理由をとてもわかりやすく言語化してくれます。
小さなコンテンツからでも成果が出るYouTube戦略
第3のポイントとして語られるのが、小さな企業や個人でも成果を出すための戦略です。
著者が何度も強調するキーワードが「YouTubeは継続が命」。
続けるための工夫として、
・投稿本数より“企画の型”を決めること
・検索ワードを踏まえたタイトル設計
・サムネイルで“クリックされる理由”をつくる
といった実践的な方法が紹介されています。
さらに、成果につながりやすい鉄板ジャンルとして、
・比較動画
・ランキング動画
・ユーザーの悩みに答えるQ&A型
などが挙げられています。
視聴者が意思決定に悩んでいるとき、こうした情報は大きな価値を生むからです。
大企業のような派手な演出がなくても、
丁寧で誠実な情報発信が評価されるのがYouTubeなんだと、読んでいて強く感じました。
動画は“現代の基礎スキル”

いかがでしたでしょうか。
今の時代、動画で情報を届ける力は“基礎の基礎”とも言えるほど重要になっています。
ただ撮って発信するだけではなく、心に響き、行動につながる動画に仕上げていくことが求められています。
『動画マーケティングの新常識 最強のYouTube活用術』には、そのための考え方と技術がぎゅっと詰まっています。
どんなビジネスでも、人の心を動かす力は欠かせません。
動画マーケティングのノウハウを学び、日々の仕事や発信に取り入れていきたいですね。