藤川球児選手の22年間のプロ野球時代から学ぶアスリート式目標達成術『火の玉ストレート』

藤川球児選手の22年間のプロ野球時代から学ぶアスリート式目標達成術『火の玉ストレート』

一流のアスリートから学ぶ、努力と信念で壁を乗り越える

火の玉ストレート-日本実業出版社
出典:火の玉ストレート – 日本実業出版社

今回は藤川球児氏著書の『火の玉ストレート』をご紹介します。

以前、ワクセル(主催:嶋村吉洋 ( Yoshihiro Shimamura ))とコラボレートされていたウェブでのトークセッションの動画を見て、藤川氏の話にとても感銘を受けました。

プロ野球の世界は、観客を沸かせる格好よくて憧れる華やかさがあります。ですが、その裏側では圧倒的な練習量や試合の勝敗が選手生命を決めたり、それに伴うメディアからの評価など、藤川氏は多くの困難を乗り越えて40歳になるまでの22年間投げ続けられたそうです。

プロ野球選手として22年も活躍されていることも驚きですが、小さい頃から野球一筋に打ち込んできた藤川氏の信念に脱帽でした。

今回紹介する書籍は藤川氏の自叙伝ですが、アスリートとしての経験は自身の仕事にも通じることばかりです。
スポーツとビジネスは似ていると聞いたことがありますが、藤川氏の野球や結果を出すことへの想いは仕事を頑張る人へ勇気づけられる1冊となっております。

仕事や目標に向けて努力し、壁にぶつかっている人にこそ読んでいただきたいです。

体の故障を抱えながらも、プロとして投げ続けた覚悟

ピッチャーが投げる瞬間
出典:史上最高のストレートの使い手。戦力外寸前から上り詰めた藤川球児の野球人生 | 野球コラム

藤川選手は人の何倍もの練習をされていました。毎日の走り込みはもちろん、ウエイトトレーニングやキャンプの期間は連日200球も投げられていたようです。
この毎日のトレーニングでプロの世界でも通用する体力や「火の玉ストレート」の基礎がつくられたと述べられています。

一方で、体への負担も大きいもので、歯を食いしばっていたので歯が欠けたり、踏ん張ることで脱腸したり、毎年のように肘や膝を何度も故障したりとトレーニングでも全力で打ち込んできたといいます。

それだけの練習にも毎日続けられたのは、すこしでもプロとして上手くなりたい想いや、チームの勝利に貢献したいといった背景があったのです。

わたしも自分の目標をもって仕事に打ち込みますが、やる気の波はあります。
毎日のルーティンでも慣れると妥協的になったりとすることもあった経験があります。なんのためにやるのか、努力を続けた先の理想を描くと頑張れることができました。

仕事におきかえても、「今月達成したい目標のためにテレアポを100件する!」など小さなことの積み重ねもその先の理想があれば頑張れます。

周囲の批難を気にせず、自分の信念をもって続けること

ピッチャーが投げたところ
出典:阪神・藤川球児「39歳の挑戦」

プロ3年目になったとき実力があったにも関わらず、当時の投手コーチと対立したため、1軍への推薦をはねのけらていたそうです。
その1年間は1軍として試合をできず、はじめて社会の不条理を感じたと書かれています。

藤川氏も当時は不幸なめぐり合わせもあったけれど、野村監督のような良き指導者の元で鍛えられたこと、自分の努力を見ている人はいる。数年経ってこれらの出来事のありがたさに気づけたとあります。

仕事でもどれほど努力をしても、自分の力が及ばない理不尽なことはたくさん起きますよね。誰しも経験をしたことがあると思います。
理不尽なときでも、人や周りのせいにしても現状は変わりません。ましてや自分の成長のチャンスを逃してしまうこともあるかもしれません。

藤川氏の困難に対する捉え方や、自分にとってプラスに解釈していく考え方は仕事をするうえでも重要ですよね。困難に立ち会ったときこそ、自分がこれまで積み上げてきた経験が乗り越える自信にも繋がります。

いつの時代も、人の心を打つのは高い『志』

藤川球児
出典:【藤川球児特別手記(1)】悔いのない40年 「おもしろきこともなき世を面白く」― スポニチ Sponichi Annex 野球

「いつやめることになっても、後悔はない。」
藤川氏は常に「いつつぶれてもいい」という気持ちをもって、マウントで投げ続けていました。
肩と肘はすでに限界に達し、医者からも痛み止めを打ってもらわなければ、シーズンを乗り越えられないほどで、痛み止めの回数は年々増えていく。
とうとう肩を壊し、もう一球も投げられなくなってしまってからも、ファンに最後投球を見てもらいたい一心で最後の試合に臨んだのです。

この藤川氏の背景を知って、「この人はプロだからそれが仕事だ」と思う気持ちも正直ありました。一方で「じゃあ、自分はこれほど信念をもって何かに打ち込んできたことはあったのだろうか」とも考えさせられます。

ただ、土俵の違いはあっても藤川氏のように誰かの心を打つ仕事をしたいと思います。
プロ野球選手でなくても、自分の仕事は必ず誰かの心を打つ瞬間はあると信じるだけでも、小さな努力を積み重ねていく価値があると自分に言い聞かせています。

野球を知らないわたしでも、藤川氏の仕事の姿勢や信念は心を打つものがあり、もっと自分を信じて努力をしたくなる1冊だと思います。
ぜひお手にとってみてはいかがでしょうか。

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