こんにちは!皆さんは作家の永松茂久さんをご存じでしょうか?
株式会社人財育成JAPAN代表取締役を務める人材育成の第一人者であると同時に、作家としては代表作の「人聞き方が9割」は2020年のビジネス書売上1位を記録しています。
私が永松さんを知ったのは嶋村吉洋さんが主催する講演会でお話を聞いたことがきっかけです。
人材育成のプロとして常に人に向き合う永松さんの活躍の背景には、お母さんの金言がありました。
子供の時にどのように育てられるかで、人の人格は大きな影響を受けます。
いまやベストセラー作家の仲間入りをした永松さんはどのように作られたのでしょうか。
「喜ばれる人になりなさい」では、永松さんの親御さんから受けた教えのエピソードや、やがて企業の代表取締役にまで上り詰めた道程が綴られています。
「喜ばれる人になりなさい」から、自分を育む方法を学んでみましょう。
おかげさまの心で仕事をする
感謝の心で仕事をし、人から喜ばれることを本懐にする。
「喜ばれる人になりなさい」のエピソードからはそんなメッセージが伝わってきます。
世の中の親御さんが自分の子供に伝えたい大切なもののひとつは感謝の心ではないでしょうか。
では、その心はいかにして育まれるのでしょう。
永松さんのお母さんには、暖かいながらもパワフルなエピソードがたくさん語れています。
「喜ばれる人になりなさい」の表紙には、「母が残してくれた、たった1つの大切なこと」と記されています。
永松さんは幼いころからどのような教えを受けてきたのでしょう。
そして、ベストセラー作家はどんなことを大切にしているのでしょうか。
「喜ばれる人になりなさい」の内容を少しだけご紹介しましょう。
親お背中が子供を育む
永松さんのお母さんは、自身が信じた道を追求する力にあふれた人のように思います。
永松さんのご実家はお土産屋を経営しており、お母さん自身も店先に立ちながらたくさんの人を笑顔にしていました。
「人に喜んでもらうのが好き」
と笑顔で語る母親の姿を永松さんは鮮明に覚えていると言います。
そんなお母さんですが、ある時なんとお坊さんになると言い出します。
戸惑う永松さんでしたが、お父さんの意向もあり静観することになりました。
やがて、永松さんのご実家には悩みを抱える人が多く訪れるようになります。
人の役に立つ姿、喜んでもらう姿を永松さんのお母さんは身をもって示したのです。
どれだけ小言を言うよりも、親自身の姿を見せるのが最も素晴らしい教育だと言います。
永松さんの経営者としての貢献の精神は、このようなエピソードを通して育まれたのかもしれません。
子供は社会を「社会」に返すために
永松さんのお母さんの子育てのモットーは「子供を社会に返すこと」でした。
だからこそ、子供にはいい部分を褒めるだけではなくそれ以上に厳しさが必要だと言います。
あるとき、お母さんは子供の教育にはもっと褒めて育てるのがいいのではないか、と悩む親御さんの相談に乗りますが、その時に次のようなことを語りました。
子供のいいところを褒めるのはいい、でも褒めてばかりだと子供はダメになるのではないか。
大切なのは人として、筋の通ったことをしているかどうかをきちんと見定めて口にすること。
幼いころ、永松さんはそのような教育に辟易したといいますが、社会人になってそれがどれだけ大切なことだったかを痛感したといいます。
なぜなら、子供はいつか親元を離れ社会に「返す」存在だから。
褒める以上の大切なことがある。
それは親が楽しそうに時間を使う姿を見せること、子供の状態にとらわれず母親自身は明るくいること、最後にどんなときでも子供の味方に居続けること。
それが、子供自身へ強烈なメッセージとして伝わります。
永松さんのお母さんはそんな新年で子供を育て続けたのでしょう。
何のために生きているのか
あるとき永松さんが執筆活動をしていつときのこと、傍らで見ていたお母さんから声をかけれらます。
「あんたは役割を勘違いしている」
このとき永松さんは本を書き始めて6年が経過していました。
手がけている本は、成功を目指す人に向けて書いている本です。
そんな永松さんに向けて、お母さんは勘違いするなというのです。
実はこのとき永松さんの書いている本の内容は、成功に意欲のある人に向けて書かれていたものですが、逆に今を悩んだり大変な思いをしているひとにはあまり伝わらないような内容だったのです。
その裏に、我が子の成功によるおごりを見たのでしょう。
お母さんは厳しい言葉で永松さんを叱責しました。
「もらった才能や勲章は決して自分を威張らせるためにあるんじゃない。
その力を使って誰かに喜ばれるためにあるもの」(引用:「喜ばれる人になりなさい」P195)
いま自分にある力は誰から、なんのために与えれたのか。
自分が喜ばせるべき人はどこにいるのか。
常に謙虚でいなさい、感謝の心をもって同時に人を喜ばせなさい。
この言葉で、お母さんはそんなことを伝えたかったのかもしれません。
人に喜ばれるために力を使おう
いかがでしたでしょうか。
今回はかなり短くしてご紹介しましたが、永松さんのお母さんの教えが少しでも伝えれたなら幸いです。
「喜ばれる人になりなさい」では、ご紹介したエピソードの他にも、厳しくも暖かいお母さんの教えが語られています。
最後の感動のストーリーは、ぜひ本で確かめてみてください。
いま、このブログを読んでいる人はどんなことに頑張っているでしょうか。
培った力や名誉は何のために使いますか。
この本を読んで、私は自分の成果を追い求めるだけではなくその先にある人を喜ばせる大切さを改めて気づけた気がします。
いつも、誰かを喜ばせる仕事をしていきたいですね。